The Go-Go's "Vacation"
みなさん、こんにちは。
第1回目の今回ご紹介する曲は、1982年にリリースされた、
米国の女性ロックバンド、The Go-Go's の、
"Vacation" です。
早速、お聴きください。
歌詞は以下の通りです。
1. Can't seem to get my mind off of you
2. Back here at home there's nothin' to do, ooh
3. Now that I'm away
4. I wish I'd stayed
5. Tomorrow's a day of mine that you won't be in
6. When you looked at me I should have run
7. But I thought it was just for fun
8. I see I was wrong
9. And I'm not so strong
10. I should have known all along that time would tell
11. A week without you thought I'd forget
12. Two weeks without you and I still haven't gotten over you yet
13. Vacation, all I ever wanted
14. Vacation, had to get away
15. Vacation, meant to be spent alone
16. Vacation, all I ever wanted
17. Vacation, had to get away
18. Vacation, meant to be spent alone
解釈のポイント
1. 主語の I が省略されています。これは日本語でもそうですが、英語の歌詞ではよくある表現です。
get A off B 「B を A から離す、離れる」
これに「分離の of 」が後に付く「get A off of B」ことで、より一層強い意味となっています。
分離の of の例: rob A of B
depribe A of B
いずれも「AからBを奪う」
否定(not)があることで、「どうしても離れられない」
3. Now that 「今や、今となっては」
5. be in 「参加する、そこにいる」 対義語は be out
8. 9. 文末の wrong と strong が韻を踏む表現となっています。
10. should have 過去分詞 「~すべきだった」過去にしなかったことに対する後悔を表現しています。
all along 強調の表現です。
11. thought の主語 I が省略されています。
12. get over 「乗り越える、克服する」
have not ~ yet この yet は、現在完了形の否定の表現において、強調の意味を表します。
13. ここから18.まではサビの部分で、リズミカルな表現とするために Vavation をすべて先頭に持ってきています。
そのため、表現に少し工夫がなされています。
13. は普通に書くと、All I ever wanted was vacation.
All I ever 「私はずっと~、私はとても~」
ここで文末の vacation を先頭に持ってきているので、関係代名詞 which を用いて
Vacation was which all I ever wanted.
vacation は wanted の目的語ですが、これがwantedよりも先にあるため、
それをつなぐ役割として which を使用しています。
そして、この was which が省略されています。
14. Vacation, の後に主語の I が省略されています。
had to 「~すべきだった(のに、実際はしなかった)」
過去の行為(しなかった事)への後悔
get away 「~から逃げる、脱走する、(~に)縛られない」
15. mean to 「~を意味する、~を意図する」
以上を踏まえた和訳は、以下の通りです。
1. (私は)あなたのことが(どうしても)頭から離れない。
2. 家に帰って(も)、何もすることがない。
3. 今となっては、(あなたと)離れ離れになってしまった。
4. あなたのもとに、留まるべきだった。
5. 私にとって、明日(という日)は、あなたが(そばに)いない日であることを意味する。
6. あなたが私を(振り向いて)見た時、駆け寄って(飛び込んで)行くべきだった。
7. しかし、それはただのふざけたことだと思った。(だからしなかった)
8. それは間違いだったことは分かっている。
9. それに、私は(そのようなことができるほど)そんなに強くない。
10. 時が経てば解決してくれることを知っておくべきだった。
11. あなたがいなくなって1週間(が経てば)、(あなたのことを)忘れられると思っていた。
12. あなたがいなくなって2週間(が経った)、(なのに)私は未だにあなたのことが忘れられないでいる。
13. 私はずっと夏休みを楽しみにしていた。
14. (この夏休み、)(あなたのもとに)飛び出して行くべきだった。
15. (私にとって)夏休みは、一人ぼっちで過ごす(寂しい)期間であることを意味することになった。
16. 私はずっと夏休みを楽しみにしていた。
17. (この夏休み、)(あなたのもとに)飛び出して行くべきだった。
18. (私にとって)夏休みは、一人ぼっちで過ごす(寂しい)期間であることを意味することになった。
リスニング、とりわけ英語の曲の聞き取りは、
非常に難しいものです。
しかし、歌詞を読んでいただければお分かりですが、
特に大学受験でよく出題される文法やフレーズが
多くちりばめられていて、高校卒業レベルの
比較的平易な英文です。
英語の教材として最適だと思います。
それでは、次回をお楽しみに。